新しい価値を纏う人
2021年秋にデビューした-DÉPAREILLÉ(デパリエ)-
女性本来の魅力を演出し、新しい価値観を創造し続ける-DÉPAREILLÉ-が
モード誌で活躍するスタイリスト仙波レナさんに、魅力的に思う女性の事、心惹かれる物のこと、
自分らしいお洒落についてお聞きしました。
INTERVIEW
Q.仙波さんが思う、魅力的な女性とは?
自分の人生を自分の意志で選択し、生きている女性でしょうか。そう言うと、仕事も家庭も両立して活躍している女性をイメージするかもしれませんが、専業主婦も同じです。実は私の母がそうでした。
両親が離婚して父がいなかった子供達に寂しい思いをさせまいとたっぷりの愛情を注ぎ、家庭を守ってくれた母は素敵だと、大人になった今あらためて思います。
「こうだから魅力的」という定義もなければ、まわりが決めることでもありません。女性も男性も何かに向き合って真剣に生きて、そこに愛情があり、これでいいと思える。
そんな生き方をしている人が魅力的だと私は思います。
Q.どういうものに心惹かれますか?
私がファッションの世界に入りたい、スタイリストになりたい、と思うきっかけとなったのが<アライア>なんです。
私は80年代から90年代にかけてのスーパーモデルの存在に刺激を受け、とくに<アライア>を着たナオミ・キャンベルが大好きでした。中でもヒョウ柄を着ている写真がすごく素敵で、私はこの靴とバッグを買いました。
初めて自分のお金で買った“ファースト・アライア”です。パリで<アライア>のブティックに初めて行った時「この店でちゃんと接客してもらえる大人になりたい」そう強く思ったことも覚えています。
彼が作り続けた女性のからだを美しく魅せるあの世界観は、時代を経ても色褪せることはなく常にインディペンデント。ブレないカッコよさに今も心惹かれます。
Q.ご自身の着こなしのポイントは?
どんな服の時もジュエリーの重ねづけをしています。それはアクセサリーというより、お守りのような存在で、もう自分のからだの一部。パワーを感じる石や大切な人からお土産にもらったチャーム、デザイナーが来日した時に購入したものなど、想いがあるものを重ねていったら、自然と今のスタイルになりました。
思い出深いのは、30歳くらいの時に買った左手人差し指にしている<ブシュロン>のエリソンリング。サイズ直しができないこのリングは私にぴったりで縁を感じたし、つけているとみんなに褒めてもらえて、毎日しても傷がつかない。本物のジュエリーの魅力を感じました。
今日つけているものは今のスタメンですが、これから心に響く出会いがあれば、さらに増えていくかもしれません。
CHOICE
数々のモードシーンに触れている目利きの仙波さんに
DÉPAREILLÉの2021年コレクションの中から、今選ぶべきニットをセレクト頂き、
そのおススメポイントについてお聞きしました。
メランジニットカーディガン3色のイタリア糸で編んだカシミア混のカーディガン
独特のふわっとしたふくらみ感と柔らかさが特徴です。オーバーサイズのシルエットで、ヒップが隠れる着丈はワイドパンツやロングスカートとも好相性。
「コートを着るほどではないけれど、少し肌寒さを感じる季節にぴったり。これくらいの厚手のカーディガンはアウター的にも着られて便利です。大きめのポケットが機能性もあって、いいアクセントになっていると思います。私はVネックの開き具合がとても好きなので、下はブラだけで素肌をのぞかせて着たいです」
カシミアタートルニットイタリアの老舗糸メーカーのカシミア糸を使った
スタンドカラープルオーバー
モカの他にパープルとサックスがありますが、この美しい発色はイタリアの糸ならでは。着ていくうちにだんだん風合いが出てより着心地が良くなる、長く愛せる一枚です。
「さすがカシミア100%のとても気持ちいい肌触りです。生地の厚みもちょうどいい。1枚でさらりと着てもいいし、下にタートルやシャツをレイヤードしてもOK。ボトムはロングスカートもスキニーもワイドパンツも似合います。着回しができて体型も選ばない多くの人にフィットしてサマになるマルチニットだと思います」
ファーカシミアプルオーバーカシミアの原料を使って毛皮のような風合いが出るよう、
糸を作る段階から加工までほぼ手作業で作られたセーター
職人達の熟練の技術で、なめらかで柔らかな独特の毛羽感を実現。その風合いを存分に楽しめるよう、ゆとり感のあるサイズに仕上げています。
「毛羽だったニットは見た目も可愛いけれど、チクチクするのが苦手な私はいつも敬遠しがち。ただこのニットは、カシミア100%でとても柔らかく素肌にも着られます。色がきれいで、デザインがシンプルなのもいい。大人の女性に似合うセーターです」
ウールカシミアストールニット
ウールカシミアフレアスカートイタリアの糸を使ったニットのセットアップ
カシミア混で軽くて柔らかな風合いが魅力。ストールを巻いたようなデザインのカーディガンは、巻き方や前の合わせ方次第で様々な表情に。体のラインを拾いにくいフレアスカートとともに幅広く着回せます。
「ニットのスカートは温かいうえシワになりにくいので、オンでもオフでもとても重宝します。タイトのニットスカートは多いけれど、フレアはあまりないし、リブ編みで表情があるところも好きです。シャツやジャケットと合わせるのもいいし、靴によって雰囲気も変わりそう。セットアップで揃えておけばコーディネートの幅も広がります」
ウールハイゲージパンツやや丸みのあるフォルムのテーパードシルエットの
ジョガーパンツ
このパンツに使用しているメリノウールの糸は、ベビーカシミアにも匹敵する細さが特徴で、しっかり目が詰まっていながらふんわりとした着心地を叶えます。
「ウールのジョガーパンツは着心地が良くてスウェットほどカジュアルに見えず、合わせるアイテムできちんと感も出るので1本あるととても便利。目が詰まった上質な生地なので、膝やお尻も伸びにくいし、シワもなりにくく、長時間のフライトにも良さそう。これなら、おうちで着ていて、そのまま外にも出かけられます」